笠間焼きと陶芸美術館のお話
笹目宗兵衛商店のお話 9
笠間は、笠間稲荷の門前町としての落ち着きがあり、「関東の小京都」とも呼ばれますが、「笠間焼き」で知られる日本有数の石の町でもあります。
笠間焼きは、もともと、笠間藩の主要産業として発展しました。江戸時代・安永年間(1772~81)に近江国・信楽から招かれた陶工・長右衛門に、箱田の久野半右衛門が教えを請い、窯を開いたのが始まりと言われています。
笠間藩主・牧野貞喜の保護政策もあり、たくさんの窯元が建ち並び、大量の陶器が江戸などの大都市に出荷される一大産業となったそうです。笠間稲荷神社の参拝みやげなど、当時から全国で人気を博し、現在では欧米にも輸出され、全国各地から陶芸家が集まってきて、今たくさんの工房があります。
独特の風合いは笠間粘土の特質と言われています。鉄分を多く含んだ赤褐色の笠間粘土は、可塑性にすぐれているため、ろくろによる成形技術が発達したそうです。
製造工程は、 はい土作り→土練り→成形(ろくろ、手びねり、型起こし)→乾燥→素焼き→下絵付け→施釉→本焼→上絵付焼成→窯出し
笠間焼の魅力は、伝統的な手作りを守りつつ新しい感性をもった陶工やデザイナーたちに活躍の場を開いているところ。本来家庭用の焼き物が主でしたが、最近は芸術性の高い作品も増え、オブジェ、装飾品、照明器具など焼物という概念を超えたジャンルにまでその伝統技法の応用が見られ、色々な趣があります。
でも質素で味わいがあり、日常使いにぴったりな感じのものが多いです。まりもままはどちらかというと、そうした普段使いの笠間焼きが好きです。特にお酒の入れ物として、酒の肴を盛る陶器として、すごくピッタリくるものが多いなー、と思っています。(笑)
その結果かどうか知りませんが、北関東自動車道・友部インターから国道355号で笠間駅へ向かう途中(やきもの通りと呼ばれていますには、)江戸時代には笠間藩御用達であった老舗の窯元や、「笠間焼」作家のやきものを販売する「笠間焼き窯元共販センター」などが軒を並べています。こんな器でこんな料理を食べてみたいな~、なんて思いながら食器を探す旅もまた、いいですよね。
「工芸の丘」にある「県立陶芸美術館」を訪れれば、笠間焼きの歴史の解説はもちろん、国内外の陶磁器の企画展や、茨城で活躍する陶芸家の作品から人間国宝・松井康成、文化勲章受賞者・板谷波山の展示コーナーなど、さまざまな陶芸を鑑賞できます。
隣接する笠間芸術の森公園内の「陶の社」を歩くとなお一層、焼き物が好きになるかもしれません。土の魔術師たちの手によって作られた、色々な作品があります。17のテーマを設けて創られたオブジェや散策道、ベンチなどもすべて陶で作られているのです。子どもも大人も両方楽しめます。ぜひメルヘンチックな気分で散策してみてください。
茨城県陶芸美術館/TEL0296-72-7105http://www.infonavi.co.jp/~tougei/
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